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沈没する日本(企業)とMBA

戦友が書いているように、HBSではキャンパスビジットや受験相談を大歓迎中だ。特にインタビュー対策は、HBSのインタビューが特殊かつ(振り返ってみれば)楽しい経験だった事もあって、みんなとても親身になって相談してくれる。

一方、日本人合格者の増加については、もちろん仲間が増えれば嬉しいのだが、在校生に出来る事があるかと言うと、やや疑問である。


◆「プレセンス」って何?
MBAは、日本のMBA受験界で植えつけらるイメージ程、国別対抗戦ではない。

以前も書いたように、70年代は、それはそれは日本が話題の中心だった。けどそれは、マクロ経済の授業の話。マクロ経済は1年で取る10個の科目の1つにしか過ぎない。アメリカのMBAは所詮、アメリカの学校なので話題もアメリカ中心だ。マーケティングみたいなふわふわした科目は特に、アメリカ企業が大部分で、生徒(の大半を占めるアメリカ人)がイメージしやすいようにできている。留学生の大部分を占めるインドや中国の学生を見てみれば分かりやすい。いくら経済が上り調子とは言え、彼らが「インドではこうなんだ!」みたいなスタンスで喋る事は1度しか見た事が無い。(そのたった1度は、インドの消費財メーカーのケースだった)授業を半年受けた後で思う事は、そんな視点は求められていない。

もちろん、アドミッションは将来大物になりそうな受験生を選びたいので、元気な国から取りたいのだろうが、それなら絶対日本では無い。ただ、そういう大きい話をする以前に、日本のMBA受験市場をみると面白い事が分かる。


◆受験生が減っている。
ここ10年程、日本人のMBA受験生が減っているのだ。アドミッションの話によると、日本人の出願者が少ないので取りようが無いとの事。この手の話は、私たちがいくら頑張って「日本すごいでしょ!日本人もっと取ってよ!」と言っても仕方がない。

実際、GMATの出願者を比較してみると、(01-06とか04-09)日本人は半減している。インドや中国は倍増してるのに。

どうして?


◆企業は派遣したがらない。
コロンビアMBAのnoritayaさんのブログが衝撃的。所詮日本企業にとって、MBAの価値なんて「語学留学」程度の物。私も、社費留学から帰ってきたMBAホルダーに聞くと、「1か月くらい経ったけど、仕事が決まって無くて毎日暇」との事。3人くらい、同じような状況だった。

日本の会社は、留学の期待効果がハッキリしていないようだ。新入社員向けの宣伝効果くらいの位置づけかもしれない。私の場合も、元の会社に戻ったとしたら、同じ役職と給料で、似たような仕事に就いていたはず。

80年代の社費ブームが終わった今、社費留学生は少ない、私費留学生(中途入社予備軍)は日本企業に嫌われる、とあってはいよいよ留学の意味が無い。


◆需給バランスが保たれている。
一方、MBA生向けのキャリアパスが存在する外資系企業に就職するのが現実解だとすると、その枠は現状大まかに言って埋っている。年にも依るが、需給は大体均衡していて、MBA卒業生が売り手市場というわけではない。

そうすると、就職のしやすさ、卒業後の給料、機会損失や費用を加味して、「留学やーめた」となるのも仕方あるまい。


◆じゃあ受ければ受かるんじゃない!?
予備校の話によると、日本人の合格率はやや高めな様子。日本人は情報収集力が高いのと、それによってプロセスの共有ができてるのと、リスク回避型なので、受かりやすい人しか受けない傾向があると思うけど。

それにしても、トップ校に合格できる優秀な人は、実際のMBA生の数倍はいるので、単にMBAを取るという目的だけ考えれば、いくらでも増えると思う。


◆結論
というわけで、どちらかと言うとバブル期あたりの社費ブームによる日本人留学生の増加が異常値だっただけで、就職市場を見ると現状の留学生数が妥当って事だ。

MBAを必須にしろとは思わないけど、マネジメント教育は必須だと思う。勉強すると、その知識が無かった頃を思い出してぞっとする。会計を知らないマネージャーが予算を管理してるのって、どうなの?大昔の体質から脱却できない日本企業達がボコボコ潰れた後の社会は、MBA生みたいなアウトサイダーにも生きやすい社会であるといいのだけど。
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by chocolamint | 2010-02-28 06:52 | HBS

Hell week終わり

今週はHell weekなのだが、私は特に予定が無いので、普段できない書類の整理をしたりしてのんびりしていた。ネットサーフィンして発見したあれこれ。

◆Appleのメアドが斬新

iPhoneのAPPstoreでアプリを買いまくったら、すかさず請求が来てしまった。いや、当たり前だけど。その請求のアドレスが"do_not_reply@apple.com"まー、分かりやすくて良いんじゃないでしょうか。

◆amazonあれこれ

日本のamazonは1500円で送料無料だし(今は期間限定で1円から無料だそうだ)都内なら24時間くらいで届く。アメリカはロジスティックスが悪いので、1週間はかかるし、送料無料も$25からである。それでも、そこらの大型店舗に売ってない物がゴロゴロあるので、たまに買い物をする。

ポンドが急落した頃、日本のアニメファンは挙ってamazon.co.ukでアニメDVDを買い込んだ。(ドルも急落したが、amazon.comから買い込んだと聞かないのは、リージョンコードのせい?)見てみると、確かにかなり安い。特典映像などの細かい違いを無視すると、今のレートで物によっては10倍の差がある。私も、攻殻機動隊のDVDを全シリーズ買ってしまった。

ライトユーザーはボックスや特典がいらないので、DVDだけで十分だし、メニューが英語でも気にしない。それどころか、本当はディスクすらいらず、データがあればいい。そのデータだって、Youtubeがここまで高精細で高速だと、自分のパソコン内に無くたっていい。オンラインの方がどこからでもアクセスできて便利なんだから。

と、既存の媒体にこだわるのをやめると途端に便利に。本も多分同じだ。捨てられない雑誌が山のようにあるが、全部電子化されたらどんなに楽か。本の場合、特典とかボックスとか付加価値的な要素が少ないので、ユーザーの心理的には、電子化移行はすんなり行く気がするがどうか。もっとも、今のデバイスだと紙面に比べて圧倒的に見づらいので、時間はかかるかも。

◆1本分のお値段で、3本!!!

ネットでジーパンを注文した。イギリスからだ。届いたジーパンは、サイズが違った。取り替えてもらう事に。
店員:「新しいの送るけど、間違って送ったのは返送してくれる?」
私:「送料出してくれるなら送るけど、新しいのが届いてからね。」
もう1本送ってもらう事になった。

届いた2本目も、サイズが間違っていた。嘘だと思われそうなので、iPhoneで写真を撮って送った。
私:「またサイズが違うよ!」
店員:「本当!?配送のやつらに文句言ってやるわ!間違って送っちゃったジーパンはあげる。。。」

3本目。やっと欲しかったサイズが届いた!そして手元には、サイズの合わない2本のジーパンが残る事に。

「ジーパンとしては安くない方だし、独断で2本もタダでくれるなんて、適当な店員だね!」と喜んで同級生に話したら「あんた馬鹿ね!店がどんだけマージン取ってるか、想像できるでしょ!」との事。ここはやっぱり、ハーバードビジネススクールだった。。。
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by chocolamint | 2010-02-21 06:47 | Life in Boston

やっとiPhoneを使いこなしつつあり

アメリカに来てすぐにiPhone、しかも32Gも買ったのに、ろくに使ってこなかった。バンドマンなのに音楽を垂れ流すのが嫌いなので曲は入れず。動作が重いと許せないのでアプリも買わず。ほぼデフォルト状態で使い、パソコンにつないだのは3回くらい。

それでも最近、どうしても使いたいアプリがあったので、パソコンからiTunesでアカウントを作り、いじってみる事にした。(なお、iTunesのアカウントを作る前までは、人にもらったテトリスのみインストールして遊んでいた。人のアカウントでアプリをインストールすると、一応プレイできるのだが、パソコンにつないだ途端にアカウントチェックが入り起動できなくなるようだ!さすがアップル。無料アプリにも容赦無い。)

アプリはiPhoneから直接購入もできるが、アカウントを作るついでなのでパソコン上で買い、iPhoneに同期させた。ついでに、滅多に取らないiPhoneのバックアップを取った。取った・・・?バックアップファイルはどこで見れるんだろう。

表示されない所を見ると、例えば画像などは単なるjpgファイルではなく、別な形式のデータファイルとして保存されてるのだろうか。と、探してみたらあった。
a0128292_15424973.jpg


ダメだ。全く意味が分からない。どうやらファイルの中身を見るには、専用のソフトが必要みたいだ。バイナリエディタみたいな物か。


iPhoneの充電は、USBケーブル経由でパソコンにつないでもできる。この際、多分、勝手にバックアップが走る。USB機器を指してると電源入/切がうっとおしいのでコンセント経由でしか充電してなかったが、iPhoneの仕様頻度とそのデータのバックアップを考えると、毎日パソコンで充電するのが想定された使い方なのかもしれない。こんなマニュアル性に乏しいバックアップ、データの追加だけならまだしも、変更があったらどっちをマスターにするのか分かったもんじゃないけど。

しかも、iTunes内をよく見ると、よく分からない機能が満載で、まだまだ色々と同期できそうだ。Exchangeでメールとカレンダーだけ同期させて喜んでたが、他にもメモ帳なんかは使えそう。(Windowsとは同期できない???)

あまりに便利なので、日本に帰ったら必ずiPhoneを買おうと思うのであった。


しかしこれに縛られすぎると家に帰ってもパソコンの電源をつけて同期しないと寝られないみたいになって、いつまで経っても仕事してるみたいな気分なのでよろしくない気が。

おまけ。ドコモ仕様のiPhone!?!?いや、ただのローミング。
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by chocolamint | 2010-02-17 16:06 | Life in Boston

Miracle years

BGIE(マクロ経済)の授業、先週は水・木・金と3連続。しかも全部日本のケースなので日本人学生は戦々恐々。みんなで手分けして調べ物をし、お互いにブリーフィングをし合って授業に望んだ。

水曜日は54年~71年の高度経済成長
木曜日はバブル期以降の金融政策
金曜日はバブル期以降の財政政策
について。

BGIEの長いケースを読むのは苦痛だけど、優秀な同級生と作業できるのはとても有難いし楽しかった。ちょうどマクロ経済が自分の中でブームだったので、非常に勉強になった。


一方、少なくともMBAにおいて、いわゆる「日本のプレセンスが低下してる」のも実感する。

BGIEという授業ができた70年代当時は、日本に関するケースが20個近くあったらしい。コマ数が今と一緒だとすると、2/3が日本のケースだ。日本の奇跡をみんなで学ぼう、というのがコースの趣旨だった。それが今はたったの3個にまで減った。

日本が絶好調だった90年代頭までは、日本企業が派遣で大量に送り込んでいたそうだ。今となっては、見る影も無い。MIT SloanのLilacさんが仰るようにCorporate Japanという意味での日本の価値はほとんど無い。(だからMBAの受験のインタビューで、「日本人学生に求めるものは何ですか」なんて質問はしてはいけない)もちろん個人戦な分、私の周囲にいる日本人留学生はズバ抜けて優秀だしアメリカ人にも引けを取らない。会社の名前のおかげで入学し、ろくに発言せずに2年間終わる、みたいなバブル期によくあった光景は絶対に見られない。


。。。

80年代にアメリカにいたおかげで(?)どうも私は、日本に対する見方がシニカル過ぎる気がする。少なくとも、小学生だった私の目に映ったのは、世界中から嫌われてる日本だった。早く日本に帰りたくて仕方が無かった一方で、どうしても「日本が好きです」なんて言う気にはなれなかった。

そんなだから、プレセンスが下がった最近の風潮は非常にやりやすい。日本だからどうという事も無いし、○○株式会社に勤めていました、と同じようにバックグラウンドの1つとして捉えれば良い。私は二重国籍なので、そこらへんは身軽(なつもり)なのだ。日本人は驚くほど海外に出たがらないので、「日本語は世界一難しいんだ!」みたいな日本万歳論が横行するけど、アメリカに来てみて客観的に見れたときに、そこまで肩肘張らなくても良いんだと気付いただけでも価値がある気がする。


。。。

それでも、私が20年前にアメリカから見た日本は、道路は綺麗だし、物に溢れているし、食べ物はおいしいし、物質的には素晴らしい国だった。多分それは今でも同じだ。アメリカ人の同級生は「日本を観光してアメリカに帰るとき、オヘア空港に着いて愕然とした。一体どこのthird countryに来ちまったんだ!ってね」と言っていた。貨物の運搬車の綺麗さ、人の歩き方、そういう細かい所で、日本とアメリカには雲泥の差があるのだ。

そういう意味で、MBAホルダーがよく「日本の現状はまずい、日本を何とかしたい」というのも理解できる気がする。多少オーバーサービスで物価高だが、物質面では非常に暮らしやすいのだ。この点は、いつでもcapitalizeできると思う。

あ、あと、次に日本が回復する時が来るとするなら、せめて人々の生き方はは変えて欲しいと願う。経済は発展したのに、人々が幸せになったのか、疑問なのだ。若者は無駄に忙しくて、うつ病になって自殺者が増える、ってのは高度経済成長時代からあった話だ。家庭内に会話が少なく、熟年になってようやく愛想をつかされて離婚するというステレオタイプは、経済成長の副産物だ。色んな国の友人のホームパーティーに呼ばれたけど、彼らは家族とか友人とのつながりを非常に大事にする。「日本ではどんなパーティーをするの?」と聞かれた時に「日本ではね、家庭内の会話は乏しいんだ。学校でも、子供同士が仲良くても、親同士はメンツがあったりして張り合ってるからみんなでパーティーする事なんて無いんだよ」と答えなくてはいけないのは、人として非常に恥ずかしい。会話もろくにしてはいけない軍隊式の教育で従順な兵隊を育てて機械のように経済だけ成長させても日本人は幸せにならない。そういう事をしてると、私みたいな「個人戦でがんばります」という若者が増えるだけだ。


BGIEの3連続ケースが終わり、学校は1週間休み!予定は無しだけど。。。
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by chocolamint | 2010-02-15 01:17 | HBS

2学期が、始まる

HBSでは1学期が一番大変だと言ったのは誰ぞや。

私は、1学期の成績を見て多少安心したのと、アメリカ人達は就職活動で忙しいから2学期は手を抜くんだろうと思っていたので、いくぶんのんびりした心持ちで授業に臨んだ。

しかしここはHBSだった。のんびりとはほど遠い。ケースは長いし、余分なリーディングの教材が多いし、科目も難しくなっている。意図的な配置なのか、教授達は概してベテラン度合いが高く、生徒が気の抜けた発言をした際のプッシュバックがきつい。1週間目が終わる頃にはほうほうの体であった。

いまいちペースを掴めずにいた2週間目、劇的な変化が訪れる。3回もコールドコールされたのだ。このショック療法で何となく発言のペースも戻しかけてきた。さすがに余りに当てられるので、3回目はみんなに笑われた。

さて、今学期の科目は以下の5個。

アントレプレナー:起業の授業。Zipcarもあるよ。1年目の必修で起業論があるのは、HBSだけらしい?
ストラテジー:有名な5forces等を習う授業。フィーリングで発言しやすい。
ファイナンス2:1学期の続き。今学期ではデット、税金、デリバティブ、などを扱う。
LCA:Leadership and Corporate Accountability。法律用語が多く、難解。
BGIE:マクロ経済。これも専門外にとっては難解。けど、個人的には一番の注目授業。


来週のBGIEは3本連続日本のケース!!!まずい!!!しかしBGIEは今日コールドコールされた。先生、どうするつもりなんだろ。
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by chocolamint | 2010-02-05 03:55 | HBS


ハーバードビジネススクールMBA、ボストン生活あれこれ


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